日常生活の中での信心の稽古
境内の木にヒヨドリが巣を作りました。背伸びをすれば手が届くくらいで、丸見えというか「なぜここに?」というような位置でした。いつしか雛が生まれ、親鳥がせっせと餌を持ってくる様子は微笑ましいものでした。
生まれてきてよかった
あけましておめでとうございます。今年も金光教東京センターから皆様方へメッセージを発信いたします。日々の生活の中で、少しでもお役に立てればと願っています。
私は宗教教誨師として、毎月ある少年施設へ出向しています。現在は新型コロナウイルスの影響で出向く回数が少なくなっていますが、収容少年たちは個人面接を楽しみにしているように見えます。守秘義務があるので詳細を話すことはできませんが、少年の多くが様々な家庭環境の問題を抱えています。幼い時から暴力を受けていたり、存在を否定されてきたりして、自分の安心できる居場所が見つからずに犯罪に手を染めてしまうケースが多いのです。自己肯定観が低い彼らは面接時間中に自分の思いを途切れることなく話し続けます。私は話を聴かせていただくという姿勢を大切にしながら向き合っています。彼らとの出会いは神様がお働き下さってのご縁だと考えていますので、面接の終了時間が近づくと私は彼らにいつも決まった言葉を伝えます。それは、「○○君、あなたが大切なものを見つけられように祈っているよ。生まれてきてよかったと思える生き方ができるといいね」というフレーズです。彼らはニコッと微笑んで「ありがとうございます」と返答します。私は心の底から彼らが「生まれてきてよかった」と言えるようになることを望んでいます。
謹賀新年
謹んで新春のお慶びを申し上げます。