青年教師研修会
金光教東京センターは2005年4月6日、金光教センタービルで大林誠師(兵庫県出石教会)を講師に招き、青年教師研修会を開催し14名の青年教師が参加した。
大林師は認知症老人の介護を中心に「いのちへの眼差し」と題して次の様に話した。
「私の伯母(77歳)はアルツハイマー型の認知症老人で、一緒に教会で生活をし4年になるが、毎日楽しい日々を過ごしている。皆さんは、認知症老人のお世話をしたことがあるでしょうか?例えばある日、伯母がフキンでテーブルを拭いてくれているが、よく見てみるとそれはフキンではなくて、汚物の付いたトイレットペーパーだったりします。しかしそこで、『何やっているの、そんな汚いこと止めて!』と言うのは初心者なんですね、伯母は良いことをしていると思って喜んでやっているので、怒ってはいけないんです。私も失敗を繰り返して身をもってわからせて頂いた事であります。この頃は、『伯母ちゃん、きれいにしてくれてありがとう』と言います。
信者さんは伯母の病気そのものより、私達家族のあり方の方に興味を持っているようである。普段から『人はみな神の氏子』『年寄りを大切にせよ』『人を助けるのが人間』と、教祖様の御教えを引用して話しているが、それが口先だけか本心からか、試されているかもしれない。
私の二人の子供は、初めは強い反感を持って伯母と接していました。明らかに自分の方が正しいのに、間違っている人が威張っている。学校教育では、○か×しか教えないが、伯母と接すると正しいことが正しくなくなる。しかし色々な出来事を通じ、随分と子供たちを成長させ、自分達は生まれる前から祈られていて、自分の考えで生まれて来たのではない、そして自分たちも年を取っていくのだと、伯母に教えてもらったように思っています」