新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々の霊(みたま)のお道立てと感染された方々の回復、感染拡大の速やかな終息をご祈念申し上げます。そして、新型コロナウイルス感染症に立ち向かわれている医療従事者の皆さまに感謝申し上げます。

第19回 金光教東京平和集会

開催テーマ 「戦争・紛争」
日時:2001年6月13日(へいわの日)、7月20日(いのりの日)、9月1日(わかちあいの日)

へいわの日
場所:金光教センタービル
「2時間でマスター平和な生活(職場・家庭編)」

いのりの日  
場所:金光教館イーストホール・昭和館・千鳥ヶ淵戦没者墓苑
子どものひろば「ー過去の友だちとの出逢い、そしていのりー」
大人のひろば「いのちのメッセージー過去から今、そして未来へー」
平和行進、祈りの集い、速報・金光教平和新聞発行、HTP販売

わかちあいの日
場所:金光教館いずみホール
「私は平和のためにこの子を生んだ…


 金光教東京センターでは6月13日、金光教館イーストホールで第19回金光教東京平和集会を開催しました。
 今年のテーマは「戦争・紛争」で、同集会の成果を継続的な実践に結びつくものにしたいとの願いから「へいわへの日」「いのりの日」「わかちあいの日」の3日に分けて開催されました。
 7月20日開催の「いのりの日」には、284人が参加し、大人のひろばでは「いのちのメッセージ ー過去から今、そして未来へー」と題して、戦時下の実録フィルムなどの映像に併せて戦争体験者の手記が朗読された。太平洋戦争開戦時の映像や戦時下の生活の様子、銃撃戦、ボスニア紛争など、ショッキングな映像と戦火の中を生々しくつづった手記の朗読を通して、戦争は過去のものではないという思いを改めて思い起こさせ、戦禍を生きた人々の心に触れ、その心を手がかりとして平和への新たないのりを生みだした。子どものひろばは会場を「昭和館」に移し、館内を見学をしました。その後、千鳥ヶ淵戦没者墓苑まで平和行進を行い、同所で戦没者を慰霊し、平和を祈願しました。
 常設ひろばでは、タイの農村や少数山岳民族の女性たちが作った手工芸品を販売し、女性たちの自立に協力する「ハートフル・トレード・プロジェクト」の店や第14回平和へのメッセージ展も開かれました。
 千鳥ヶ淵戦没者墓苑での「祈りのつどい」では、吉備舞の奉納、献花・献水、献灯、「平和の祈り」奉唱、黙祷が行われた。このうち、吉備舞の奉納と献灯は、今回初めて行われたものである。
 吉備舞の曲目は、「平和の光」。これは「霊地の光」という曲に、浅野善雄先生(金光教東京センター所長)が詩をつけ、前教主金光様の和歌、「忘れてはならぬことなり 今をある 平和への尊き尊き犠牲を」を挿入したもので、この祈りのつどいのために作られた。
 舞人の万野史子先生(金光教国際センター)は、「戦争で亡くなった方に喜んでいただきたいという思いで舞わせて頂きました。とても暑かったのですが、南方で亡くなった方はこんなものではなかったと思いながら舞いました」と語った。
 献灯行事でともされた火は、原爆が投下された広島の焼け跡で採火された「平和の火」で、祈りのつどいを開催するにあたり「神戸元気村」から分けて頂いたもの。献歌をした東光合唱団の団員によって次々にお供えされた。
 参加者からは「従兄が南方で戦死したので、霊様への思いを込めて毎年献歌させて頂いています」「戦争の悲惨さは決して忘れてはいけないし、語り継いでいかなければいけないと改めて思いました。若い世代の人達が、子どもたちに戦時中の様子を教えているのが印象に残りました」「今日の集会は、霊さまを頂くという意味では荘厳さが一段と強かったと思います。大人のひろばで戦時下の映像を観せて頂いて、その思いを持って祈りのつどいの場で霊さま方を頂かせて頂きました。あらためて戦争の犠牲になられた方々のことを感じさせていただけた集会でした」「戦争や平和について改めて考える機会が少なかったので、大変ありがたい時を過ごさせて頂きました」などの声が聞かれた。
 9月1日には「わかちあいの日」が金光教館いずみホールで開催され、36名が参加しました。
 今回は、「地雷の数だけクレヨンを!」を合い言葉に、戦後10年経た今もおよそ1000万個もの地雷が埋められたままで、多くの子どもたちが手足を失い、命が奪われているカンボジアの子どもたちに、クレヨンを贈って夢や希望、創造の喜びを持ってもらうことを願いとし、平和をわかちあう実践活動として行われた。全国から1万1千本のクレヨンや鉛筆などが寄せられ、この日はクレヨンの再生作業を行った。
 再生作業を始める前に、ビデオとクイズで地雷について学習。そして、20年もの間、内戦に苦しめられたカンボジアの現状と子どもたちの姿について説明が行われた。 この日の再生作業は、クレヨンの表面の汚れを落とし、紙を巻いて袋詰めにし、リボンをかけるというもの。短いクレヨンの場合は、ロウソクで焙ってつなげ、長さをそろえた。スタッフの指導のもと、慣れない手つきながらも作業は進み、見る見るうちに色とりどりのクレヨンがきれいに再生された。また、クレヨンを巻く紙には、クメール語で「虹」「希望」「愛」「夢」など、8種類の文字と教紋がプリントされていた。
 参加者からは、「地雷が早く撤去されて、安心して暮らせるカンボジアになってほしい」「このクレヨンが少しでも子どもたちの希望の光になれば」と感想が聞かれました。