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第32回 金光教東京平和集会

開催テーマ 「個別? 集団? 自衛権って何?」
日時:2014年7月20日
場所:金光教館・千鳥ヶ淵戦没者墓苑
内容:大人のひろば、子どものひろば、平和行進、祈りのつどい

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 金光教東京センターは7月20日、金光教館及び千鳥ヶ淵戦没者墓苑を会場に第32回金光教東京平和集会を開催。「個別? 集団? 自衛権って何?」をテーマにおよそ150人が参加した。
 今回は、集団的自衛権の行使容認を巡る問題を受け、集団的自衛権の生まれてきた背景や集団的自衛権の行使は必要なのか、必要ないのかなど、戦争と平和の問題を金光大神の信仰からどう見ていけばいいのか、各ひろばを通して考えた。
 大人のひろばでは、まず、集団的自衛権とは何か、どのような背景によって生まれてきたかについて、クイズを交えながら説明。
 国連憲章で、「集団安全保障」と「自衛権」という2つの武力行使が認められていること。、個別的自衛権は自国を守るための自衛のための権利、集団的自衛権は他国への攻撃に共同で対処する権利であること。なかでも集団的自衛権は、アメリカによる、自分の仲間の国を守るための武力行使が安全保障理事会の拒否権に否定されないためのアイデアであったことなどの説明があった。
 そして、軍事的措置については、国連憲章第43条によって各加盟国の憲法が優先されていると定められていることが示された。
 次に、新宿2丁目にある飲食店を舞台にした寸劇がはじまり、ママとチーママがマスターを挟んで、「集団的自衛権を行使するとどうなるの?」、「他の国の戦争に巻き込まれるんじゃないの?」、「憲法9条に違反するんじゃないの?」、「徴兵制度が始まるんじゃないの?」といったポイントを中心にそれぞれ賛成意見、反対意見が提示された。
 戦争は単なる悪意ではなくて人間の善意で始まる側面もある。それは「殺されるから殺す」という論理で自衛権の考え方が根幹にある。つまり不正な者から命を守るために戦うという正義になる。
 しかし、この正義の戦争は絶対に勝たなければならない。負けると正義は廃れるからである。正義の戦争をする側が不正義の戦争をする相手以上に残酷にならざるを得ない。
  「人を助けて神にならせて頂く」お道と教えられている。私たちは「殺されるから殺す」のではなくて、殺されない生き方、社会、文明の構築、すなわち「あいよかけよで立ち行く」世界の構築、わが力で何事もやる「人代」の世界から人と人とが助け合う「神代」の世界構築に全力を挙げて取り組むことが私たち金光教人の使命ではないかと結んだ。
 子どものひろばでは、戦争の悲惨さや平和の尊さを知って頂くための絵本の読み聞かせと、平和行進で使用する横断幕の色塗りをみんなで行った。
 ランチミーティングの後、千鳥ヶ淵戦没者墓苑まで平和行進。世界平和を願うシュプレヒコールと、英語、中国語、韓国語、日本語による平和へのアピール文を訴えながら道行く人に平和の尊さを訴えた。
 その後千鳥ヶ淵戦没者墓苑では、「献水行事」、「平和のいのり」奉唱、「天地書附」を奉体し、戦争の犠牲となられたすべての霊様のお道立てを祈ると共に、2度と同じ過ちを繰り返さないことを誓い、ここからの世界真の平和を祈った。