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第28回 金光教東京平和集会

開催テーマ 「どこまでも真の平和を求めて」
日時:2010年7月18日
場所:金光教館・千鳥ヶ淵戦没者墓苑
内容:戦争体験紙芝居、大人のひろば、子どものひろば、平和行進、祈りのつどい

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 金光教東京センターは7月18日、金光教館(東京教会)および千鳥ヶ淵戦没者墓苑を会場に、第28回金光教東京平和集会を開催した。およそ200人の参加者は、戦争体験紙芝居や各ひろば、祈りのつどいなどを通して、平和への誓いを強く持った。
 第1部は、大阪大空襲体験者でもある水速信孝氏による「大阪大空襲と学童疎開」をテーマにした戦争体験紙芝居。戦争へと舵を切るかにみえる日本の動向を憂い、戦争を知らない世代に伝えなければと、目に焼き付いた戦争の記憶を15枚の水彩画にしてそれをもとに紙芝居を制作。現在は小学校や学童保育の子ども達に読み聞かせの活動をされている。
 また、生きたくても命が奪われた人たちが大勢いたことや平和の尊さ語り継ぐことが、あの戦争を生き延びてきたご自身の使命だと考えている。
 水速さんは、紙芝居を一枚一枚めくりながら、焼夷弾によって焼き尽くされた生まれ育った寺町の様子や級友の安否を確認しにいった話、大阪空襲の後、疎開先の佐賀県で長崎の原爆に遭遇したことなど、戦争の悲惨さを語られた。なかでも、ある百貨店の窓からすべてから火が吹き上げていた光景が今でも忘れられないと、しみじみと語っていた。
 第2部では、「大人のひろば」「こどものひろば」にそれぞれ別れ、「大人のひろば」では、クイズや戦争体験者の話を聞かせてもらいながら、戦争の本当の姿、戦争の不条理さ、戦争の本質、沖縄の基地問題をなどを学んだ。
 そして、「軍隊は、決して国民を守らない」「軍産複合体の構造で儲かるのは権力者、指導者のみ」「被害者は、敵も味方も一般民衆」「私は正しいではなくて、できるだけ相手の立場に立って考える」「記憶の共有が大切。歴史の共有認識を目指す」という教訓が導き出された。
 最後に「日本は幸いにも戦争を完全に否定した憲法を持っている世界唯一の国である。世界人類が神様の氏子としてお互いに助け合うことが必要ではないか。暴力は絶対に否定するという普遍的なメッセージを我々は世界に発していかなくてはならない」と締めくくられた。
 「こどものひろば」では、平和行進の際に使用する横断幕などに、平和に対する思いを絵に描いてもらった。また、平和への願い、祈りのメッセージを小旗に書いてもらい、「祈りのつどい」でお供えすることになっている。
 その後、金光教館から千鳥ヶ淵戦没者墓苑に向け、子ども達が描いた横断幕を先頭に「平和の心を持とう!子ども達に平和な世界を!全てのいのちを大切にしよう!」などとシュプレヒコールを上げながら行進し、道行く人に平和への思いを訴えた。また、韓国語、中国語、英語でのアピールも行われた。
 この後、同墓苑にて祈りのつどい行われ、金光教平和合唱団の献歌の中、参加者全員による「献花」、子ども達の祈りのメッセージが書かれた「平和の旗」、「献水」がお供えされた。そして、黙祷に続き、金光教東京学生会会長が、「私たちは金光教人として歴史の教訓に学び、行動し、危機に時代における歴史的責任を果たすため、暴力の均衡による安定ではなく、世界の人々が手を取り合い、話し合い、助け合っていくことのできる世界真の平和を目指して努力していくことを誓います」と誓いの言葉の奉読。代表者先唱による平和の祈りが奉唱された。

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