-活動報告-フィリピン

KPACIO : Konkokyo Peace Activity Center Information Office,Inc.

KPACIOは国連ミレニアム開発計画が進めるMDGsの普遍的な初等教育の達成(2015年までに、すべての子供達が、男女の区別なく、初等教育の全課程を修了できるようにする)を支持し、マニラ市・マラボン市・セブ島マンダウェ市で就学前教育、青少年教育を実施しています。また、様々なネットワークを通じ、活発に情報交換と子どもの教育に関するスキルアップを行いました。

▲CPCD外観

就学前幼児教育プログラム

2012年度、KPACIOが管轄しているすべてのセンターに登録された子どもの総数は418人。フィリピンでは、小学校入学前に試験が行われ、成績によってクラスが分けられます。成績下位のクラスに入ると中途退学する率が高くなり、貧困家庭ほど退学率も高いという現状です。そのため、幼児期に基本的な読み書き、足し算・引き算を習得させ、色・形の認識という基礎的な学習に力を入れています。卒園生たちは公立小学校の入試に苦労しなくてすみ、成績上位のクラスに入ることができています。

セブ島保育所の立ち退き、移転問題については、関係機関の認可を待っている状態であるため、立ち退き期限もさらに引きのばしてもらっています。

▲セブの幼稚園。英語の勉強

青年向け教育と開発支援プログラム(YEDSP)

教育支援はフィリピン大学、デ・ラ・サール大学の学生達がボランティアで活動を助けています。①勉強の意欲を持続させること。②子ども達を学校に留めることの二つの目的で家庭訪問と学校訪問が実施されます。
2012年度においては、124人の子ども達と青年がKPACIOから教育支援を受けました。

▲マラボン。日本人ボランティアの指導でロックソーラン

ネットワーキング

KPACIOはフィリピン国内で就学前教育事業を長年にわたって取り組み、日比両国で高い評価を受けています。また、国内外の政府、NGOとの連携・協働を試み、関西福祉大学をはじめ、様々なスタディツアーや企業視察なども受け入れています。
KPACIOはE-net(教育改革のための市民社会ネットワーク)に参画しています。2012年度は基礎教育と生涯教育のためのアジア南太平洋協会の会合がカンボジアのプノンペンで開かれ、KPACIOのハリエット・エスカーシャがE-netの代表として出席しました。

SRDコンコウキョウセンター : Self Reliance and Development Konkokyo Center,Inc.

かつてのスモーキーマウンテンに隣接するフィリピン最貧困地区マニラ市トンド地区で、①保育事業、②栄養補給プログラム、③奨学生事業、④大人のための職業訓練の4つを柱に地域開発を目指して活動しています。

▲ソ・ヨンデイケアセンター

保育事業

2012年度は、161人の4歳から6歳の生徒が、入学登録しました。また、ダンプサイト(ゴミ捨て場)のソ・ヨンデイケアセンター(韓国人支援者が出資)には70人が入学登録しました。年少・年中・年長とそれぞれの年齢に合わせてカリキュラムされた保育事業を行っています。小学校入学時の試験に高得点で合格するため、年間3回テストを行っています。また、夏期講習などの補習も行っています。そのため、SRD出身の子供たちは成績上位クラスに入ることができています。また、岡山県の歯科医師を中心としたNGO、DNOWの協力で歯科検診も行われました(別掲)。

▲マレーシアのNGOがダンプサイトで支援グッズを配布

栄養補給プログラム

この事業はアジア開発銀行の支援を得て、かつてのスモーキーマウンテンの代替地として、現在ゴミ捨場(ダンプサイト)になっているシティオ・ウリンガン地区のスラムに住んでいる5歳児以下の栄養不良児70人を対象に炊き出しを行っています。子供たちの衛生を保つため、毎日入浴の手伝いや爪切り、耳掃除などをします。毎月末、子供たちの成長を確かめるため体重を量ります。2012年度はデンマーク人ボランティア3人が1月から3月まで参加しました。

奨学生事業

奨学生総数は45人。小学生が5人、高校生が20人、大学生は21人です。小学生と高校生の受益者は、全員近くの公立の学校に行っています。大学生は全員国公立大学生です。どの受益者も月毎の交通手当と、制服と、学用品が支給されます。また、教育奨学生は、月の第1土曜日に会合を開き、学校の行事、成績、交通手当ての支給などについて話し合い、受益者同士の絆を強めています。

▲保育の様子

職業訓練

親たちへの職業訓練は、洋裁、養豚事業などを行っています。ミシントレーニングでできた制服は園児の制服として売られ、収入を得ています。また、センタービル1Fの壁面を売店にし、入居者(5件)から賃貸料を得ています。屋上には携帯電話のアンテナが立ち、毎月一定の収入があり、運営費に使用されています。

カンルンガン・サ・エルマ : Kanlungan Sa Er-Ma Ministry Inc.

カンルンガン・サ・エルマ(KAEM)は、マニラ市を中心とする都市部におけるストリートチルドレン(育児放棄や虐待などが原因で路上生活を余儀なくされた子ども達)の保護・救済を行っているNGOです。KPACはラグーナ州にあるガールズホームを支援しています。

▲ガールズホーム

2012年度は49人の子供たちがそれぞれの学年に、(ガールズ・ホーム:17人の小学生、12人の高校生、ボーイズ・ホーム:13人が小学生、7人が高校生)に進級しました。2012年3月に、4人の小学生男子、1人の高校生男子が卒業しました。また、ボーイズ・ホームは以前の借家からファームの中に引越しました。
学校で勉強している時間外では、家事等の生活学習を通して共同生活を営んでいます。ガールズ・ホームでは、調理実習・家事の分担・私服の整理整頓及び洗濯をすること、また、ボーイズ・ホームでは、園芸活動(水やり、土壌育成、庭の手入れ)を行うことで、子供たちがそれぞれ自分で考え、グループで協力して活動することの大切さを学んでいます。

近年、児童ポルノに関する問題が日本でもニュースとなっていますが、この問題はフィリピンでも同様です。現地のいくつかのNGOは、この深刻な問題に対処するために積極的な役割を担っており、カンルンガンでも子供や青少年に関するプログラムを実施しています。

▲ガールズ・ホーム。これから歓迎のダンスを踊ります

▲ファームの畑

▲ファーム内に新築されたボーイズ・ホーム

2010年にフィリピン・クリスチャン・ミニストリー・ネットワーク(PCMN)が、家庭内暴力とアンチ児童ポルノに対して政策提言を開始し、カンルンガンはPCMNのメンバーになり、共同作業などを通じ児童擁護のためのオリエンテーションプログラムの策定に協力してきました。
このオリエンテーションプログラムは、4つに分かれており、①子供への神の愛、そして子供たちのおかれた状況についての対話、②子どもの体罰について、③子供の性的虐待に関して、④児童ポルノとオンラインの安全性についてです。
ガールズ・ホームでは性的虐待事件にあった女の子を保護し、治療及びリハビリテーション・プログラムを実施しています。

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