九州豪雨災害第1次派遣(2017/7/7~9)

◎先遣隊派遣に際して

平成29年7月5日から降り続く豪雨は、九州地方に大きな土砂災害や水害をひき起こした。
報道でもご覧になったように、梅雨前線に伴う線状降水帯が発生し、「甚大な被害の危険がある」場合にのみに適用される「大雨特別警報」が発表された。

金光教大阪災害救援隊としても、甚大な被害が出ていることは承知の上で志願をし、白神隊長の判断を待った。協議の結果、7日朝の段階ではまだ判断が難しく保留状態であったが、情報収集に努め、今後雨量が減ってくることを見越して、7日、午前10時50分に決断、先遣隊派遣の号令を受けて即座に準備を整えて出発をした。

被害の全容が朗かになってくるなかで、教会が被災していることが分かった。大分県・大鶴教会が被災したとのことで、直接本人とも連絡を取り合い、教会、近隣の被害状況や必要物品を把握することができた。

大鶴教会は大分県日田市の外れの山林地域にあり、大分市よりは福岡県に近い場所にある。林業がさかんな地域で製材所もたくさんある。
福岡県方面から進入することも考えたが、通行止めや崖崩れによる二次災害を防ぐため、一旦熊本県に入り、そこから山越えで北上する作戦を考えた。

これが大正解で、熊本入りは真夜中になったが、「熊本地震」以来の災害派遣で土地勘もできており、夜中でも買い物ができて、とくに、夜遅くになってから大鶴教会・江田先生より「ガソリン缶があれば助かります」との連絡があったが、それを買い揃えることもでき、加えてたくさんの必要物品を揃えることができた。さらに、8日の調査では、福岡県の飯塚、朝倉、東峰、田川方面からは大分県に進入出来ないことが分かり、前日の熊本入りが功を奏すことになった。

翌8日、早朝より山越えのルートを目指した。大雨が降ったり、距離こそあったものの、通行止めに遭うこともなく、スムーズに大分入りすることができた。インターネットでの道路情報を駆使してくれた高橋隊員のナビゲーションがあったからこそであろう。

大分県に入るや、やはりあちこちで、川が氾濫した跡が見受けられた。
土砂災害というのは、紀南地方、十津川村や、伊豆大島の土砂災害で見てきたとおり、どこも似たような光景がある。
大雨で山が崩れたり、川が増水して水かさが増す。川沿いの土砂や木が流されて、それがまた次々といろんなものを巻き込んで一緒に流されていく、あるいは、あたりを破壊しながら流れていく。そうしているうちに、大きなものは橋の橋脚なんかに詰まって、橋を破壊するか、破壊できなければ周りに土砂が溢れ出す。そしてそれが民家に流れ込んで、大きな被害を出すことになる。

被災した大鶴教会は、国道から一段下がったところに建っており、住宅が少し集まっている場所に建っている。電車も近くを通っているが、ことごとく、民家にも土砂が流れ込み、線路も流されたり、土砂に埋もれたりして惨憺たる状況であった。
教会のお広前も高いところでは、2メートルの高さまで土砂が入っていて、片付けようもない現状がある。

実際に避難した時の状況を説明すると、教会には当時、教会長夫妻と、若先生夫妻がおられた。大雨が続いているなか、異変を感じた若先生が表を見るために玄関を開けると、水が流れ込んできた。これはまずいと思った若先生(以下、江田先生)は、すぐに家族に声をかけ、病気で寝たきりの母親を抱えて再び玄関に来たときには、すでに腰くらいまで増水しており、玄関からの避難をあきらめ、二階に避難をした。(※これは垂直避難といって非常に有効な避難手段である)

二階に行くとすぐに一番高いところへ母を寝かせ、それでも、母親にはとっさに言った。「もし、ここまで以上の水が来たら、ごめん」と。
そして、振り返ったときに教会長が居ないことに気づき、慌てて階段を降りようとしたが水嵩が増してきていて進めなかった。耳をすませば、教会長がお広前でご祈念している声が聞こえたということであった。最終的には、二階の三人は、一段上がった道路側から梯子をかける形で救助され、ご祈念していた教会長も救援隊員に救助されて、教会は被災したが、教会家族は全員無事であった。
教会長ご夫妻は一旦入院し、現在は玖珠町教会に避難をしている。若先生ご夫妻は、教会から300メートルほど離れた場所にある「迫公民館」に避難している。

この近隣では、大鶴公民館に約100名の方が避難しているほか、学校なども避難所となり、大変な不自由を強いられている。
当日は、調査に加えて、土嚢作りやテント貼り、物品の運搬などのご用をしたが、被災地となったこの地区ではここからが大変な局面を迎えることになる。途方に暮れながら作業をしている被災者の方がたくさんあり、我々に出来ることはたくさんある。
救援隊としては、今後の支援を模索しつつ、現在は資金、物品、人員の確保に努めている。
教会が被災したことで、「熊本地震」のときのように、災害が非常に身近なものになってきているように感じている。こういうときこそ、助け合う気持ちが大切になってくる。

以上、九州豪雨における災害派遣・先遣隊の報告とさせていただきます。教区の先生方はじめ、信奉者のみなさまには、いつもあたたかい励ましのお言葉や、ご支援を賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。おかげをもちまして、先遣隊も無事に調査・活動を終えさせていただくことができました。

今後の支援活動を考えてまいりますので、またどうぞよろしくお願い申し上げます。

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