| 母 | 「へえ、そうだったの。それで、安子はどっちなの? いるほう? いないほう?」 |
| 娘 | 「よく分からない」 |
| 母 | 「そう。お母さんは、神様って、いるんじゃないかなあと思うの」 |
| 娘 | 「どうして?」 |
| 母 | 「たとえば、安子はごはんをたくさん食べるよね。そのお米って、だれが作ってるか、知ってる?」 |
| 娘 |
「農家の人」 |
| 母 | 「そう、農家の人たちが一生懸命に作ってくれてるんだよね。でも、お米って、太陽の光や水や空気、土がないとできないし、人間だって、空気や水がないと生きられないんだよね」 |
| 娘 | 「うん」 |
| 母 | 「そういう自然の恵みを頂いて、お米もできるし、安子も元気に育っているのよ。人間やお米やいろんなものを生かそう、育てようっていう大きな力と働き、お母さんね、それが、神様なんだって思うの」 |
| 娘 | 「ふーん。でも、どうして、神様は、“育てよう”って思うの?」 |
| 母 | 「きっと、人間や生き物が、かわいくて、かわいくて仕方ないんでしょうね。でも、そんな神様の心を、安子ももらっているのよ」 |
| 娘 | 「えっ、どんな?」 |
| 母 | 「安子は犬や猫が大好きだよね。もし、子犬が、病気をしたり、ケガをしたら、どう思う?」 |
| 娘 | 「かわいそうになって看病してあげると思う」 |
| 母 | 「そうね。その、かわいいとか、かわいそうにとか、元気になってほしいって思う気持ちは、じつは神様の心なんだよ。そして、その同じ心を人間は神様からもらっているの」 |
| 娘 | 「じゃあ、私の中にも神様がいるってこと?」 |
| 母 | 「そうだね」 |
| 娘 | 「うん。分かった! あした友達にも教えてあげるよ」 |