新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々の霊(みたま)のお道立てと感染された方々の回復、感染拡大の速やかな終息をご祈念申し上げます。そして、新型コロナウイルス感染症に立ち向かわれている医療従事者の皆さまに感謝申し上げます。

相手を想う心

2021.11

 新型コロナウイルスの感染が広まって2回目の秋を迎えました。あれ以来、外出や人との接触を控えることが多くなり、それまで以上に私たちの生活にオンラインでの会話やインターネットを使った買い物が欠かせないものとなりました。そうした生活は慣れれば便利な面も多く、感染が終息した後も以前のような生活には戻れないだろうとも言われています。

 近年の通信環境の発展はめざましく、インターネットやスマートフォンの発達により、私たちは便利で快適な生活を送ることが出来るようになりました。スマートフォンが1台あれば、誰もが世界中と繋(つな)がり、買い物も情報のやりとりも出来るようになりました。


 ところが、そうした技術の進歩によって便利な生活を送れるようになった一方で、新たな問題も次々に発生しています。LINE(ライン)やTwitter(ツイッター)のようなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)といわれるツールを使うことにより、誰でも簡単に情報を発信することが出来るようになりましたが、それに応じて様々な危険に晒(さら)される機会も増えています。
 子どもが友達間で仲間はずれの嫌がらせを受けたり、見ず知らずの人からの誹(ひ)謗(ぼう)中傷により心に傷を負う人も増えています。匿(とく)名(めい)の画面上の文字のやりとりだけでは、相手の表情を見ることも感情を読み取ることも出来ません。そのため、相手の反応を考えず、簡単に人を傷つける言葉を発することになりがちです。
 つい先日も、ある若い女優さんが、ダイレクトメールで「死ね」とか「消えろ」といった言葉を投げつけられることがあり、その発言の多くが自分の親世代の人からだとわかってショックを受けた、とSNSで発信してニュースになっていました。
 良識がある人なら、そうした心ない言葉を投げつけられた相手がどう感じるのかということは、簡単に想像がつくでしょう。個人的なストレスの発散のために他人を簡単に傷つけていいわけは決してありません。自分の大切な人が同じように傷つくのを見たらどう思うのでしょうか。

 金光教には『人の身が大事か、わが身が大事か。人もわが身もみな人である』という教えがあります。私たちはこの地球上の同じ時を生きている仲間同士です。どんな時でも相手を思いやり、相手の立場に立って考えることが、お互いに生きやすい社会にするために大切なのではないでしょうか。

金光教東京センター次長
宮 田 和 弘